以前から人手不足と嘆かれている介護業界。
少子高齢化が進んでいる現在の日本にとって、高齢者むけの事業は可能性を秘めているマーケットだと思います。
学生の頃から介護士を目指していた方もいるかと思いますが、40代・50代を超えてから介護士としてチャレンジする方も少なくありません。
看護師や保育士のように介護士をはじめるにあたって必須資格がないので、ハードルが低いのも魅力のひとつです。
現役キャリアアドバイザーがシングルマザーにもおすすめなお仕事について紹介します!
介護士の仕事内容は?
介護士とひとことでいっても、どのような施設形態で就業するかによって業務の内容も変わってきます。
認知症の方が入居しているグループホームは少人数のユニットでくまれており、アットホーム感を大事にすることから介護士が毎食つくる所もあります。
通所であるデイサービスは車での送迎業務を含んだり、入浴介助がメインになる所もあります。
その他、特養、老健、有料、小多機、サ高住、障がい者支援施設等々さまざまな形態がありますが、どこの施設でも発生すると思っていただきたいのは3大介助です。
3大介助とは入浴介助、食事介助、排せつ介助です。
介護業務の基本となるところなので、すでに抵抗を感じるのであれば、介護士の仕事はむいていないかもしれません。別の仕事を探しましょう。
無資格未経験からスタートして、想像よりもハードだった事でやめていく方は多くいます。
介護の仕事は一歩間違えるとケガや事故につながってしまう事もあり、責任のあるお仕事なのです。
シングルマザーの働き方は?
基本的に介護施設では、早番・日勤・遅番・夜勤のシフトで組まれてます。
すべてのシフトに入れたほうが優遇されるのは間違いありません。
ただ小さな子供がいる家庭だと、現実的に厳しいですよね。
無資格未経験で正社員希望だと日勤のみの条件は少し厳しいかもしれませんが、パートであれば日勤だけでも検討してくれる施設は多くあります。
資格がないと働けない?
介護士の資格は初任者研修→実務者研修→介護福祉士とあり、国家資格である介護福祉士を受験するためには実務経験が3年必要です。
つまり、しっかりと経験を積んでいれば専門学校等に入学しなくても受験資格が得られるのです!
介護士と名乗るには資格がなくても問題ありません。
問題ありませんが資格がないと働けない施設形態もあります。
それは訪問介護です!最低でも初任者研修の取得が必要です。
訪問介護に位置づけられるサ高住や住宅型有料も同じです。
訪問介護のススメ
初任者研修(ヘルパー2級)が最低でも必要な訪問介護業務ですが、私個人としては子供が小さい時はおすすめです。
訪問介護は利用者の自宅で介護するので、決まった曜日や時間での就業となります。
自分のスケジュールをたてやすい事と、比較的介護度が低い方が多い事から体力的にも続けられる人が多い印象です。
施設に入所しなくても(24時間介護士や看護師がいない環境でも)動ける利用者さんだからです。
利用者によって身体介護がメインではないこともあります。
例えば料理や洗濯、買い物等の生活介助ですね。
夜勤は基本発生しないので、日中だけ働きたいという方にはとてもおすすめかと思います。
資格の取り方
実務経験ルートで受験を希望する方は「実務経験3年以上」だけでは受験できません。
介護福祉士をとるためには実務者研修を取得していなければならないのです。
実務者研修の前に初任者研修を取得するかどうかは、どちらでも正直大丈夫です。
ただ、介護経験がない方がいきなり実務者研修を受講してもついていけない可能性があるので、初めて介護に携わる場合は初任者研修からが無難かと思います。
職業訓練校や給付金金対象の教育機関もありますし、通信で取得することも可能です。(クリックで厚生労働省HPにとびます)
キャリアアップも可能
ずっと現場で働いてるなんて、歳を重ねた後もやっていけるだろうか?そんな不安もでてきますよね。
介護の仕事が好きで「ずっと現場にいたい」という方もいるので、その方のキャリアプランによっても変わってくるのは前提として…。
介護士は現場経験を積んだら、サービス提供責任者やケアマネージャー、社会福祉士等々ステップアップが可能です。
それぞれ受験資格が異なりますが、業務内容はざっと下記になります。
生活相談員
利用者やその家族の相談窓口として、関係事業所と連携をとる調整役です。
100名規模の高齢者施設には1名~配置されています。
相談員になるためには無資格でも問題ないところもあったり、ケアマネがあったらよかったり、社会祉主事任用資格が必要だったりと自治体によって異なってきます。
また、相談員の実務経験は社会福祉士の受験のための実務経験として数えることができます。(施設による)
サービス提供責任者(サ責)
訪問介護事業所での勤務(事業所に1名~の配置)
利用者・介護員・ケアマネジャーをつなぐパイプ役です。
ケアマネジャーが作成したケアプランから介護計画書を作成します。(訪問するのは介護員)
定期的に利用者宅には訪問し、必要があれば介護計画書やサービス提供手順書は見直します。
介護士に指導や管理もするので、何かあった場合のフォローも対応することになります。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
直接利用者を介護する介護士と違ってケアマネジャーは間接的にサポートする仕事です。
ご家族や本人から悩みや希望をヒアリングし、ケアプランを作成していきます。
最初の面談時に細かいところまで話を伺う必要があるので、ある程度のコミュニケーション能力が必要な職務です。
また、書類作成や日程調整等の事務処理も対応するためマルチタスクでの業務になります。
社会福祉士(ソーシャルワーカー)
国家資格であり、合格率は低めで難しいといわれています。
実務経験として認められる職種が限られてるので、将来的に社会福祉士を目指したい場合は最初に確認したほうがいいかもしれません。
身体的・精神的・経済的に困ってる人(高齢者や障がい者、ひとり親等)に対して、状況に応じた支援を行う仕事が社会福祉士です。
行政機関や医療機関と連絡をとって、支援サービスをうけられるようにするのも仕事のひとつです。
業務内容は多岐にわたります。
給料が少なくても将来性がある
介護を必要とする高齢者たちが増えてる中、介護士を目指す若者は少なく、万年人手不足です。
その理由のひとつに給与が低いことがあげられます。
業務内容に対しての収入が少ないのです。(夜勤に入ることである程度の収入は得られます)
ただ私は将来を考えると手に職をもつという点でおすすめです。
- キャリアアップすれば収入も増えてくる
- 無資格未経験でも覚悟があれば始められる
- 施設形態が色々あるので自分にあった施設を探せる
- 体力面に問題なければ70代でも働ける施設だってある
選択肢のひとつに介護士をいれてみてはいかがでしょうか。