サレ妻

初めての妊娠。そして死産。

2021年10月17日

浮気をされて、苦しくて仕方がなかった24歳の私。

勤務先の会社を退職することと、引っ越しをすることを条件に夫婦再構築をしていくことに決めました。

引っ越し直前に妊娠が判明

転職活動から数か月もたたないうちに、次の就職先が決まりました。

それまで勤めていた会社は中小企業でしたが、縁があって上場企業に内定をいただくことに。

辛い記憶のあるこの場所から引っ越せることと、お給料面がかなりアップする予定なのも合わせて、久しぶりにほっとしました。

そして、妊娠が判明したのもこの頃です。

夫はやり直そうと夫婦で話した後から、避妊をしなくなりました。

私も子供がきっかけで今よりも絆が強くなるなら、と思って特に何も言っていませんでした。

思っていたよりも早い妊娠だったので驚きましたが、とても嬉しくて。

なんて報告しようかな?ってとてもウキウキしていたのを覚えています。

つわりに苦しむ毎日

夫はとても喜んでくれて、赤ちゃんが生まれた後の未来を2人で想像して話し合ったり、名前について考えたり、当たり前のように生まれてくるとその時は思ってました。

病院で心音が確認できたころ、はじまったのがつわり。

少し気持ち悪い程度だったのが、毎日吐いてしまうようになり、スーパーに行くのもTVで食事のシーンをみるのもとても辛かったです。

もちろんもっと辛い人はいるとは思うけど、今までできたことができなくなる、毎日具合が悪いのが一生続くのではないかと錯覚してしまうほどでした。

一応、夫は毎日のように何か食べられるものはないか確認してくれて、食べられそうなものは多めに買ってきてくれるという優しさ満点の対応ぶり。

入社したばかりなのもあって帰りは遅かったけど、あの時はその優しさに救われてる部分があったなと思います。

ちなみによくつわりの時に食べたいものでマックのポテトがあげられますが、私は全くでした。

私が食べられたのはスイカ!梨!

他にもあったと思うけど、急に食べたくなくなったりするので、この2つしか覚えてません^^;

つわりの後はお腹の張り

安定期に入り少したったころ、やっとつわりが落ち着いてきました。

安定期って色々動けるのかなと思ってたけど、やはり妊娠していないときに比べると疲れやすい。

ちょっと動いただけでも息切れして、お腹がまだ大きくないのに不思議でした。

ある日、お腹が痛くなったけど、すぐにおさまるだろうと様子をみてました。

次の日になってもおさまらず、痛みとお腹の張りがつづくので検診日ではないけれど病院に連れていってもらいました。

いろいろ検査して結果は膀胱炎。軽度の。

お薬を数日分処方してもらい飲むことになりました。

薬を飲んでもずっとお腹は張っていて、痛みもありました。生理痛のような痛みです。

生理だったら我慢するのが普通なので、妊娠中もその感覚でいたのがダメだったのかもしれません。

もっと早く病院に行っていれば。。私の勉強不足が招いた結果です。

お腹の痛みが徐々に強まってきて、ある時「パンっ」と破裂音がしました。

それと同時に流れ出る羊水。破水でした。

出産

時間は夜の23時頃。

すぐに病院へ行き診てもらいましたが、破水により羊水はほとんどなくなってしまってました。

でも、赤ちゃんの心音は聞こえる。

「羊水がもうないから赤ちゃんはお腹の中で生きられない。このままお腹に残しておくことはできないから出産しなければならない。でも今の医学で赤ちゃんが外に出て生きていく為には22週になっていないと難しい。このあたりの病院の設備だと24週はほしい。」

その時医者にこのようなことを言われました。

当時の赤ちゃんの週数は22週にも満たない状態です。

今、赤ちゃんは頑張って生きているのに、死なせてしまうのか。

生まれるのを楽しみしてたのに、こんな形で命を奪ってしまうのかと悲しくて。

痛みを感じてすぐに病院に行かなかった自分が腹立たしくて。

泣きながら色々考えてると陣痛促進剤によってひきおこされた陣痛がはじまりました。

「出産だからね。痛いよ。」

事前に医者からそういわれてたけど本当に痛い。

陣痛の波がくるたびにもう無理。と思う。

やっと出てきたと思っても、赤ちゃんは泣かない。

両手の平にすっぽりとおさまるくらいの小さな小さな男の子。

まだこんな小さいのにお腹の中で育ててあげられらくて本当に申し訳ないです。

入院~退院

処置の後、家に帰るのかと思いきや、炎症の数値が高くて入院になりました。

産婦人科なので、出産したばかりの人の方が割合としては多い状況。

入院中、赤ちゃんの泣き声を聞くのが辛かったです。

2日入院して数値も安定し、退院となりました。

退院のときはひとり。

ひとりで帰った自宅には猫が2匹、出迎えてくれました。

火葬

死産は流産と違って、役所に届出を出さなければなりません。

そして火葬も。

すぐに予約をとることができなかったので、それまで赤ちゃんは病院で預かってもらいました。

火葬当日、受け取りにいった赤ちゃんは小さな箱に入れられてました。

中身はみてません。

箱のまま火葬してもらって、爪のように小さな骨を拾って紙に包んでもらいました。

夫婦間、変わったことは?

私達の赤ちゃんが亡くなってから夫婦の関係性は変わったのかどうなのか。

お互いに辛い気持ちだったのは確かだと思います。

私のほうがひきづる時間が長く、夫からしたら少しうっとおしく思われていたかもしれません。

(たまに思い出して泣いてたりしてました)

その温度差から少しづつ距離があいていった気がします。

深い話はせず、あたりさわりのない事を話すみたいな感じ。

今でもどうすればよかったのかはわかりません。

ただこの時、浮気癖を治すことができたのではないか。

そう思うこともあります。(治らないだろうけど)

  • この記事を書いた人

KISHIRO

人材会社で働く37歳。 営業を経験し、現在はパートタイムで派遣領域を中心に従事。 子供ふたりと暮らすシングルマザー。少ないお金を運用して資産を増やしていってます。とにかく子供との時間を大事にしたい。

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